私たちの活動

鑑賞活動

「2021コムステーションの鑑賞活動 クラシック音楽会」開催しました!

コムステーションでは例年、子どもたちを始めとした地域の皆様に、生の芸術に触れる機会を提供することを理念として、演劇やマジックなどの鑑賞活動を実施してきました。今年はコロナ禍という状況の中でも実現可能な鑑賞活動のかたちを模索し、市内の児童館や放課後児童クラブでクラシック音楽会を開催することとしました。
演奏者はグレブ・ニキティン氏(ヴァイオリン/東京交響楽団第1コンサートマスター)、渡部大三郎氏(クラリネット/元札幌交響楽団)、柴田千賀子氏(ピアノ)、宮城完爾氏(オーボエ/札幌交響楽団)、坂口聡氏(ファゴット/札幌交響楽団)、島方晴康氏(ホルン/札幌交響楽団)にご出演いただきました。

7月26日(月)16:00 【アフタヌーンクラシックコンサート】こども未来館ラウンジ

地域の10代から80代までの幅広い年齢層の方の来場がありました。プログラムは、ハチャトリアンの三重奏曲やクライスラーの「美しきロズマリン」、ガーシュインの「サマータイム」など、バリエーション豊かな曲目を用意していただきました。来場者のアンケートには、以下のような感想がありました。

・久しぶりの生演奏に全曲楽しめた
・札幌まで行かずとも石狩でこのような本物の演奏が聴けて感激
・息づかい、指使いまでも間近で見ることができ、なんと幸せなひと時
・クラリネット、ピアノ、ヴァイオリンの音がこんなにあたたかく聴こえたのははじめて
・知っている曲があったが、何時も聞いているのとは違う感じで、歌のあるなしや楽器の種類でだいぶ変わるものだと思った

生の演奏に触れる機会が少なくなっている中での開催を喜んでいただくことができました。また、こども未来館にはこれまでピアノがなかったのですが、今回ご寄贈いただきました。

7月27日(火)11:00 【はじめましてクラシック】こども未来館創作活動室

就学前の幼児とその保護者を対象としました。プログラムも、クラシックの名曲に加え、童謡など小さい子にも親しみのある楽曲も取り入れていただきました。保護者向けのアンケートには以下のような感想が寄せられました。

・ヴァイオリンを初めて生で聴くことができ、よかった
・今回のように本物の音を耳にすることがなかったので、参加できてよかったです
・クラシックはまだ難しいと思いましたが、5歳児も3歳児も静かに聴いていて、曲の終わりには拍手をしていました。このような場をつくっていただきありがとうございました

やはり生演奏の持つ力は大きなものです。アンケートにもありますが、小さな子どもたちも静かに聴いていました。

7月27日(火)〜8月2日(月)【にこにこキラキラわくわく音楽会】花川小学校・紅南小学校・緑苑台小学校・石狩八幡小学校

各小学校の体育館を会場として使わせていただき、放課後児童クラブの児童を対象とした鑑賞活動を行いました。会場によってはグランドピアノを使うことができ、さらに本格的な音楽体験の場となりました。

このプログラムでは、演奏に加え、楽器の解説もしていただきました。子どもたちも、普段は身近にないホルンやオーボエなどの管楽器が揃っている様子に、目を輝かせていました。とりわけ、ホルン奏者の方がゴムホースと漏斗でホルンの仕組みを説明し、しかもそれで演奏ができるということを実演してくださった場面では、会場中が本当に驚いていました。参加した子どもたちに感想を聞くと、以下のような声があがっていました。

・初めはドキドキしていたけれど、途中から緊張がなくなって楽しくなった
・音がまざりあっていてとてもきれいな音色でした
・曲を聴いていたら色々なイメージが頭に浮かんだ
・10本のゆびでピアノをひくのがすごいとおもった
・がっきがきれいできれいなきもちになった
・生で初めてクラシックを見てワクワクした
・音楽がたのしかったからもう一回ききたいな

最初は慣れていなくても、聴くという体験で気持ちが変わって楽しめるようになったり、子どもの感性が刺激されていたりする様子がうかがえます。普段触れる機会があまりないクラシックですが、一度体験すると楽しさがわかるようです。

また、普段放課後児童クラブで子どもたちを見守っている支援員からは、以下のような感想がありました。

・夏休みで暑いこともあり、少々面倒だという子もいたが、いざ始まってみると聴き入っており、微動だにしない子がほとんどだった
・支援が必要な子が「大きな音が嫌だから聴かない」と言っていたのに、静かに聴いていたり、身体を揺らしてリズムを取っていて、変化に驚いた
・終了後、聴いたことがある曲がいくつあるかで盛り上がり、興味・関心が生まれたと感じた
・生の演奏のダイナミックさやメロディの美しさに気づいた子がいた

やはり、実際に生の演奏を体験することで、子どもの受け止めが目に見えて大きく変わることがわかります。
また、子どもたちからのアンケートや質問を演奏者の方にお送りしたところ、質問についてお答えをいただきましたので、その一部を以下にご紹介します。

質問:すごかった。あんなすごいのどうやってひくの?
答え:かわいいご質問ありがとう。演奏者みんな、聴いて楽しんでもらいたくて頑張って練習しています。

おわりに

コロナ禍という難しい状況にあっても、石狩でこれだけのことができました。
感染予防対策のため、周知を絞らざるを得なかったのは残念ですが、小規模でも充実したコンサートを実現できました。
世の中が大変な時、文化や芸術はしばしば後回しにされがちなものですが、来場された皆さんの様子を見て、むしろ今だからこそ実施したことに大きな意義があったと改めて感じています。
ご出演・ご協力いただいた関係者の皆様に改めてお礼申し上げます。

札響ドリームチームの皆さんでした!


新型コロナウイルス感染拡大防止について

各会場とも、客席は充分な間隔を空けて配置、出演者と客席は透明シートを用いたパーテーションで区切るなど、ソーシャルディスタンスの確保に努めました。また体温測定、手指のアルコール消毒、通用口等を開けての換気など、ガイドラインに沿った感染予防対策を実施し、無事コンサートを開催することができました。

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